サンクリ&買う立場より

 サンクリ行ってきました。中規模即売会に参加するのは初めて。
実にまったりしたイベントでした。と思うのは僕がまったり参加した為だろうか?
 
 アレンジCD一枚の為に行った筈が、気付けば一万円使ってました。まぁイベントなんてそんな物だよね。
僕の場合帰りがけにとらのあなに立ち寄ってちょっとした買い物をしたと言うのもある。
あくまでちょっとした。 
 
 さて、知人(というか大学のサークルの人)がサークル参加してたので、見に行ってみました。
すると……世知辛い世の中ですね。結構酷い事になっておりまして……。
僕は(まあ普段はコミケくらいしか行きませんが)即売会で同人誌買いまくる方の立場として
なかなかのキャリアもついてきた(笑)中で、それについて色々考えた
(というか、考えない様には出来ない)ので、ちょっと書いてみます。
 
 作る方の立場にしか分からない事と買う方の立場にしか分からない事ってありますよね。
例えば、今日彼(参加した本人)に聞いた話では、25冊刷るのと200冊刷るのとで、
値段は1.25倍にしかならないそうです。そりゃ、それだったら200冊刷りますよね。
これは、ただ買うだけの人にはずっと分からないことです。
 同様に、その彼は普段同人誌を買わないので、買う方の立場は良く分からないそうなんですね。
で、僕が買う方の立場から、即売会でこんな同人誌なら買う、と言うのを考えたのがこの話です。
ここで注意。買う方の立場といいながら、全て僕の主観です。一応、そういう風に書こうとは
思ってますが、あんまり一般論ぽく書いてるようだったら、話半分にしてください。
僕が特殊なんだと指摘されたら、まぁ僕が暗い気持ちになって何事もなかったかのようになるでしょう。
 
 まず、彼の今日の(一時までの)行動は、次の様になっています。
一時までなのは、僕がその時間に帰ったからです。

  • 開場から二時間は、500円で頒布。
  • 一時過ぎに、業を煮やして(不適当かな? しびれをきらして? いい表現が思い浮かばない)、価格を300円に。
  • その際、値札は取り替えず、値下げをした事を公表。

 さて、この行動を検証する前に、本を買う方の行動について見ておきましょう。
まず、「欲しい同人誌」を二つに分ける事が出来ます。一つは「中を見ないで買う」、
もう一つは「中を見てから買う」です。前者は、それまでの継続した活動あっての話なので、
新興サークルである彼は、主に後者及び、「ノーチェックの衝動買い」を期待する事になります。
この際、必ず行なわれるのが、「中身の確認」です。
要するに、買って貰うためにはここでいかに良い感触を得るかが重要です。
 
 中身の確認で確認されるのは、(僕の場合)次の三点です。「内容」、「値段」、それと「体裁」です。
この中でも特に、「内容」を見て、評価が「欲しい」だったら買い、「いらない」だったら買わないわけです。
これは、余程の事がない限り値段には依存しません。いらないもんは幾らでもいらないです。
欲しい場合は、普通は幾らでも買いますが、高い場合は逡巡する場合があります。
これは、次に指摘する点とも関わりがあります。
 
 内容を見ての評価は、「欲しい」「いらない」の他に、「微妙」というものがあります。
つまり、買おうか買うまいか迷うん場合です。こういった時に買う買わないを分ける重大なパラメータが、
「値段」だと思います。微妙だったら、高かったら買わない。安かったら買う。という訳です。
具体的に言ってしまうと、僕の中では、「微妙」を買う買わないの境界は、
はっきり300円と400円の間にあります。
これは、人によって違うだろうと思うので、なんともいえませんが、200円か300円くらいが
多いんじゃないかな……。どっちかな。
 微妙ゾーンは、値段が上がれば上がるほど広くなります。だから、高い本ってそれだけ
買う方を迷わせる事に。
 
 最後の「体裁」っちゅうのは、本のイメージを損ねないように、というものです。
要するに、減点されないように、って事です。これについては後で。
 
 
 さて、じゃあちょっとずつ検証していきましょう。彼の同人誌は当初500円で頒布されてました。
これ多分、500円って釣りの処理が凄い楽だからなんですよね。
でも、買う方にとって500円は高いです。だからよっぽどじゃないと買わない。
 で、彼はまず300円に値下げをしましたが、これは当初は200円と思っていたところを、
僕が「300でいいんじゃない?」と言ったからです。理由は上の通り。
あと、300なら何とか利益がある、200ならないと言う事で、じゃあ大して変わらん、とアドバイスしました。
これは、後で結果を聞いてみないと何とも。僕が間違ってたかも知らん。
 
 値下げについて。僕はここにはっきりした考えがあります。値下げ自体は否定しませんが、
下げたなら、初めからその価格で頒布してたように振舞うべきだったと思うんです。
同人誌って、普通値下げなんてしません。まあ同人誌に限った事じゃないですけど。
だから、多分ですが、値下げした同人誌ってむしろ人が寄り付かなくなるんじゃないかと思うんですよ。
普通はあることじゃないから。簡単に言えば、怪しいのです。
この辺は、先程述べた様に、「いらないもんは幾らだろうといらない」という考えと関連します。
つまり、安さをアピールするより、本をきっちり作った事をアピールすべきなのです。値段も含めて。
で、僕は帰る前にそこのところを危惧してたんですが、実際どうなったかはやっぱり分かりません。
 
 最後に、彼の本の内容について。先程述べた「体裁」に関わる事です。
彼の本には、「中拍子」「目次」がなかったのですが、これは良くなかったのではないかと思います。
せめて目次ないし前書きはつけるべきだった。今日買った多くの本の中でも、
開いて4ページ目かそれに准ずるところに前書きがない本はないです。
これはもう同人誌のフォーマットと言っても良いと思います。
これがない本は、即ち整っていない本だと感じます。もしくは、そうでなくとも、
ともかくいつもあるものがないのは落ち着かない訳です。
また、ゲスト原稿誰が書いてるのかわかんなかったり(まあ、買う前のチェック時はこんなとこまで見ませんが)
するのも良くないと思います。事実僕は(その場では言いませんでしたが)誰がどこ書いたのか分かりませんでした。
つうか、あれ? 個人誌だった? もしかして。まぁこんなわけ。
 
 
 さて、取り敢えず以上で彼の同人誌に対する考察は終わります。帰り道で漠然と考えた事ですが、
思ったよりまとまらなかったですね。しかし、色々と勿体無い事をしてるんじゃないかと思ったのは事実です。
せめて、後10部20部は手にとって貰えたんじゃないか? と。
 この話ですが、実は、彼はサークル参加をもう一度する意思は余りないようなので、
実のところこの考察は無駄、徒労に?
まぁ、消費者心理の大切さと言う奴を確認できたんじゃないかと思います。
 
 
P.S 帰り際に買った銀魂の同人誌×2、やっぱり大当たりだったぜ! <「彼」&大先輩
 こんなとこ見てないですか? 淋しい。
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