暴れん坊少納言 / かかし朝浩

暴れん坊少納言1 (ガムコミックスプラス)

暴れん坊少納言1 (ガムコミックスプラス)

間違いなく、今まで表紙買いしてきた漫画の中で、一番満足したといえる漫画です。






煽り文句は次の通り。

平安中期の天才エッセイスト清少納言
この少女、いとツンデレなり。

こいで、表紙は強気そうな黒髪美少女がドン!ですよ。これは買う。少納言といえば清少納言暴れん坊将軍にかけたタイトルといい、予想のしていなかったところから凄いものが出てきた感覚でした。






さて、凄く面白かったです。平安中期現代解釈という感じで、主要キャラはみんな服以外は現代風のいでたちをしていますが、違和感は殆どない。周囲はまんま平安の世界なんですが、溶け込んでてうまいです。歴史上の人物が登場人物なわけですが、「実際こんな人たちだったのかも」と考えても不自然じゃない程度に史実(?)に基づいているのがまた面白い。
逆に、史実と改変するところは思い切って変えちゃってるのもすごい。清少納言は史実では中宮定子に仕えたのは20代後半ということですが、この漫画では16歳美少女ですよ!


平安時代だけに和歌や当時の出来事とかが良く出てくるので、古典や歴史好きの心をヒットします。清少納言という人は、歌・ひらがな・物語全盛だった時代に、技巧よりも感性をストレートに書いた破天荒な人であるわけで、この漫画の御転婆でツンデレな性格はまさに正鵠を得たものだと思います。この巻は巻数表示もなく、これきりなのかともやもやしてましたが、今月号のコミックガムから正式連載開始だそうで、めでたい! 楽しみにしていきたいです。





※なお、僕は枕草子を教科書レベルでしか読んだことないので実際と異なるところがあるかもしれません。