山本昌ノーヒットノーラン

いやー、語るにきりがないね。最年長の41歳1ヶ月での達成。準完全試合。前日から「この日に勝てなかったら阪神の優勝の望みは潰える」と言われていた試合での快挙。それぞれ、一言では言い表せない程度の深みがある。


まず、年齢。最年長記録を更新して、今シーズン9勝目、通算189勝。これで、今シーズンと来期に二桁勝利を達成すれば待ちに待った200勝。山本昌の凄いところは、直球がどう頑張っても140km/h出ないという事実。しかし体感速度はもっと速いらしい。このストレートと伝家の宝刀スクリューを武器に、プロで189勝、最多勝三回を。wikipediaによると、10年前は135km/hも出なかったらしいけれど、今年はついに140km/hを達成したらしい! 来年以降への期待も膨らんでくる投球だったと思います。


次に準完全。あちゃー森野やっちゃったよー、って感じですね。でも、あれを打ったのが赤星だけに、もしかしたら内野安打で記録達成ならなかったかも? (まあ、速い打球だったからさすがに普通のサードゴロだったろうけど……)大げさにはじいてしまったことがかえってノーヒットノーランに繫がったかも。


最後、今日がものすごく重要な試合だったということ。尤も、大差のついているシーズンだから実際は阪神の優勝の望みなんてほぼないんだけど、一縷の望みも絶ってしまったね。テレビ東京川崎憲次郎が「97年の石井一久ノーヒットノーランを思い出した」と言ってたけど、まさに優勝に勢いをつけるノーヒットノーランってやつだね。97年の横浜相手のもの、そして、95年にも、ヤクルトの優勝に弾みをつけるテリー・ブロスのノーヒットノーランがあった(参照)。それで巨人の自力優勝を消したらしい。今回のものも、中日の優勝を祝福するノーノーと言っても良いのではないだろうか。





さて、特にすぽるとの人たちに言いたいですが、山本昌が投げるのはスクリューですから!!! 田尾さん! 真面目な顔で「シンカー」何て言わないでよ! 確かに、右投手でいうシンカーと区別はほとんどないけどさ*1! 左投手の投げる利き手側へ曲がりながら沈む球を慣習的に「スクリュー」と呼んでいるのだから、ちゃんとスクリューと言ってください。
シンカー自体が、サイドスローアンダースローの投手の投げる変化球で、右上投げの投手がシンカーを投げる例はかなり少ない。対して、スクリューを武器にする左投手の割合は、右投手のそれに比べ二桁は違うのではないだろうか*2? だから、やっぱりシンカーとスクリューは違う変化球なんだと思う。

*1:現実には本当にシンカーとは違うスクリューがあるらしい。詳細は不明。

*2:左のサイド・アンダーは稀