2005サンヨーオールスターゲーム第一戦

 去年までだったら絶対見てないです。オールスター。よく言われるオールスターのイメージは最悪ですから。
お祭り色が強くて、二言目には直球勝負。不文律によって完全に形式化されたイメージがありました。
勿論、これイメージなんです。実際そうであるって見たわけじゃあない。
でも、耳に入る話から判断すると、見て何の面白い事があるのか、という先入観があったのです。
 
 で、そこまでイメージが地に落ちていたからこそ、本当にそうなのかと思って見てみました。
最初からじゃなかったんですが、残念ながら8回くらいから。
そしたら意外や意外、それなりに面白かったんです。
 まず最初に見たのが渡辺俊介対中日の一・二番コンビ(荒木雅博井端弘和)だったのがまた
良い印象だった。落合監督が荒木を代走に送って盗塁させるんですが、見事に刺されちゃう。
で、ヒットで出た藤本に代えて井端を代走に送って、ムキになって盗塁させようとするんですが、
渡辺の見事な投球の前に、スタートも出来ず終い。これは正にオールスターならではって雰囲気でした。
 その裏の回(8回裏)では、二死から里崎が四球で出たところで、代走新庄、代打城島。
ここで代走新庄、と言うのが重要ですね。解説の東尾(東尾修)さんも、前々から何度も言ってました。
パ・リーグは9回に新庄が塁に出て代打城島が逆転サヨナラ本塁打だ、と。
まあ8回だったんですが、でもお祭りならではのシナリオの書き方があるわけなんです。
 
 9回裏は満を持してクルーン登場。いつ160km/hが出るかと、一球一球全く気を抜けない。
まあ結局絶好調とは言えない球速だったんですが、でも松中までまわるかまわるかという
劇場も見せてくれて(これは褒めていいのか……?)、実に素晴らしい投球でした。
特筆すべきは、クルーンだから全部直球とかそういうことはなくて(これをやるのは五十嵐亮太)、
フォークを投げまくってたんです。これは意外でした。勝負と言う面では、
いかにクルーンでもそら全部直球やっちゃったら打たれるでしょう。
フォークを投げてきっちり勝った、これは目から鱗が落ちる思いでした。
 
 ちょっとオールスターを窮屈に見過ぎてました。野球人気をもう一度取り戻そうという
意気も動きも伺えるオールスターだったと思います。
あと、金城(金城龍彦)が三打点・決勝打点でMVPてのは嬉しいですね。
8回時点で、四番が健全にも新井(新井貴浩)だったというのも良かったな。
あとは中継で清原がたびたび映らなけりゃな。文句なかったんだけどな。